酒のある日々

東京郊外日野市在住のシニアfujisanが日常を発信しています。

日本の医療保険制度とか優先順位とか

楡周平の『サルエルの命題』を読み終わった。
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この作者の小説を読むと色々考えさせられる。

テーマは"日本で起こった新型インフルエンザの脅威"で新型コロナウイルスに恐々している現在を先取りしている。2019年出版の小説だ。

日本の医療保険制度の矛盾とか特効薬が使われる優先順位などが興味深い。

医療保険制度については持病がある僕としては月一で内科クリニックと薬局に行くので身近な話題だ。

持病以外でも少し体調がおかしいと思えば早めに医者に行くようにしている。

健康保険があるから多いに助かっている。

長い間税金や健康保険を払ってきたのだから保険の恩恵は当たり前だと思う反面『俺は利用し過ぎ』と思っているよ。

昨年までは3割負担。今は1割負担だものね。
9割は誰が払っているかといえば国。ひいては黙って税金を払っている日本国民。

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ワイキキのホテルで会った人が言っていた。
「夫が夜中にひどい腹痛になりカウンターで紹介されたクリニックに行き一晩入院したら120万円請求されて驚いた。旅行保険に入っているがまだ保険会社と揉めている」と。

その時は「大変でしたね。海外旅行では病気や怪我に気をつけましょう。」で話は終わったが…

ハワイのホテルで働いていた人も似たようなことを言っていた。「私も入院することになったら日本に戻り日本の病院に入院する」

中国人や韓国人やフィリピン人たちで日本の医療保険制度を不正利用する人がかなりいるという。

それから難病の高価な薬など場合は金持ち優先というのは仕方ないと思うが現在心配な"新型コロナウイルス"の特効薬が出来た場合は問題だね。

日本の法律上『優先順位』があることをこの本を読むまで知らなかったよ。

限られた数量の新薬なので先ず最初に医療従事者に与えられるということは理解できる。
その次もその次も投薬受けられる順番が決まっているそうだ。
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大部分の一般人は最後になる。

しかも高齢者は最後になるから助かる確率は極めて少ない。

それも理解できるな。

将来の国を支えていくのは活きのいい若い人や子供を作ることができる世代だもの。年寄りは後回しで良いよ。

今まで日本の国を引っ張ってきた老人たちは遠慮すべきだ!と、頭では解っているが…

だが自己主張が人一倍強い政治家や経済界を引っ張っている"え・ら・い"と自負している老人は『金を出せば文句あるまい』と主張するはず。

沈没船からの脱出する場合は女子供が優先するのが常識なんだけどね。

また明日図書館に行くつもりだ。帰りにガソリンスタンドによろう。